2008年1月18日金曜日

2001年2月公演「白蓮の針」上演写真

2001年2月大阪公演
【白蓮の針】
於・心斎橋ウイングフィールド



とき  2001年2月22日(木)〜25日(日)
ところ 心斎橋ウイングフィールド
    大阪市中央区東心斎橋2-1-27周防町ウイングス6F
    06-6211-8427
料金  前売2500円、当日2800円
    チケットぴあ 06-6363-9999
問合せ 06-6448-0567(劇団)





●【白蓮の針】作・演出/武田一度 口上
江戸時代末期、幕末の足音響くころ、上方は上方台地がつらなる住吉村の近くつづら折りの坂を下ると堺街道へ出る。坂の下に拡がる沼と湿地帯、この地に貧乏長屋と木賃宿が、白い蓮の咲く沼を中心に広がっていた。この池とも沼ともつかぬ蓮池の近くに、浮世絵の擂師の職人である主人公の女の人が生まれ、そして生き、死んで行きました。この擂師の女の人の半生の物語です。名もなき女の職人のドラマです。今、女性の社会進出が話題となる時代ですが、江戸時代の女性たちは今以上に自らの才覚を使って人生を、社会の荒波を生き抜き通していたのです。もっと生々と活力に溢れて、この当時、都市の庶民の離婚率は30%で女性の方が男を捨てる時代だったと記されています…今も変わらないですが…
上方では、身分や階級は存在しませんでした。居たのは貧乏人と金持ちだけ。非常に単純な社会でした。このシンプルな社会構造を、明治の時代になり、田舎の下級武士の価値観が日本を支配したころから、この国の「おおらか」「ええかげん」という美徳は消え、女性は家に閉じこめられて行くのです。
上方で「粋」とは「アカンタレ」の美学を指します。勇ましい人間は馬鹿にされますが、女性の勇ましさは尊敬されます。「ヤセ我慢」が絶対に美学にならない社会はものすごく柔軟な志向を持った社会だったのではないだろうか、明治は近代への道では決してなかった。アカンタレ、そして弱さも人間の一部であることを再確認し、生活をするのでなく、「人生を生きる」という思いで物語を作りました。
生活と人生は全く違うものなのだから…。
合掌

●花の役者衆
比嘉世津子 光本真二 川本三吉 中田彩葉 谷口味見 桃くらげ ビド なみだ鋼

●月の裏方衆
舞台監督/津島修二 照明/加納川蚩晃 音響/秘魔神 衣装/田中冨士美
舞台美術/綾野伊都子 岡林恭子 岡林智子 東野のの 山本尊敏
宣伝美術/綾野伊都子 足立幸枝

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